東京高等裁判所 昭和30年(ネ)1386号 判決 1956年3月15日
静岡県磐田市二之宮千三百七十三番地
控訴人
勅許家元正四位菊坡安倍司家
乾坤院儒教陰陽道孔子教団総師府上海司庁公許
祭祀法人儒学孔子教団総師府東亜大司庁
総師府司長宣教主
李明俊
宗教法人皇治教神祗陰陽道殖産興業寮
総管大教主陰陽医学頭宣教司
木舟晴善
(以下宗教法人殖産興業寮と略称する)
右代表者主管者
李明俊
木舟直太郎
同県同市中泉千五百五十九番地の一
控訴人
勅許家元正四位菊坡晃司家
祭祀法人儒学治教孔子教団聖庁
宗教法人皇道治教信徒共同美容理髪寮
(以下宗教法人美容理髪寮と略称する)
右代表者主管者
太田正資
太田丑太郎
同県同市見付二千三百八十五番地の四
被控訴人
磐田税務署長
道正信彦
右指定代理人
法務事務官
望月伝次郎
同
寺内一郎
同
大蔵事務官
片桐信
同
竹下重人
同
北岡三郎
右当事者間の差押処分取消請求控訴事件につき、当裁判所は昭和三十一年三月一日終結した口頭弁論に基き、次のとおり判決する。
主文
本件控訴はいずれもこれを棄却する。
控訴費用は控訴人等の負担とする。
事実
控訴人宗教法人殖産興業寮代表者木舟直太郎は、「原判決を取り消す。被控訴人が昭和三十年四月十三日控訴人宗教法人美容理髪寮所有の別紙目録(原判決末尾添附のもの)記載の有体動産に対してなした差押処分を取消す。訴訟費用は第一、二審と被控訴人の負担とする。」旨の判決を求めた。
控訴人宗教法人美容理髪寮代表者は、適式の呼出を受けながら、当審において最初になすべき昭和三十一年三月一日午前十時の本件口頭弁論期日に出頭しないから、同控訴人において陳述したものとみなすべき本件控訴状には、同控訴人は控訴人宗教法人殖産興業寮と同趣旨の判決を求める旨の記載がある。
これに対し被控訴人の指定代理人は主文第一項と同旨の判決を求めた。
当事者双方の事実上の陳述は、すべて原判決の「事実」の部分に記載してあるところと同一であるから、ここにこれを引用する。
理由
当裁判所は控訴人等の本訴をいずれも不適法として却下すべきものと認める。而してその理由は原判決がその「理由」の部分において説示するところと同一であるから、ここにこれを引用する。
然らば原判決は正当で、本件控訴はいずれも理由がないからこれを棄却すべきものとし、民事訴訟法第三百八十四条、第九十五条、第八十九条、第九十三条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 渡辺葆 裁判官 牧野威夫 裁判官 野本泰)
(注)
東京高等裁判所が言渡した
昭和三十年(ネ)第二五四二号・宗教法人協同利用組合本部外一名対磐田税務署長・差押異議控訴事件(三一・三・三一判決言渡)
に対する控訴棄却の判決は、これと同趣旨であるから登載を省略する。